《配達員権利保障およびデリバリープラットフォームに関する管理法》、2026年1月6日立法院の第三読会にて可決された

2026-01-20

2026年1月6日、《配達員権利保障およびデリバリープラットフォームに関する管理法》(以下デリバリー法という)が立法院の第三読会にて可決された。この法案は、契約の公平性や情報の透明性を確保し、紛争解決メカニズムを確立するため、デジタルプラットフォーム産業の革新的潜在力を考慮しながら、配達員、消費者、

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2026年1月6日、《配達員権利保障およびデリバリープラットフォームに関する管理法》(以下デリバリー法という)が立法院の第三読会にて可決された。この法案は、契約の公平性や情報の透明性を確保し、紛争解決メカニズムを確立するため、デジタルプラットフォーム産業の革新的潜在力を考慮しながら、配達員、消費者、提携業者、デリバリープラットフォーム運営者の4方面の権利義務関係のバランスを取り、デリバリープラットフォーム産業の健全な発展を促す目的である。

今回可決されたデリバリー法は計5章(総則、配達員権利の保障、デリバリープラットフォーム管理、罰則、附則)28条からなり、公布されて6カ月後に発効するものとする(第28条)。その重要な条項は、次のとおりである。

1. 最低賃金の給付(第5条):本法第5条第1項によると、「デリバリープラットフォーム業者が注文ごとに配達員に支払う基本報酬は、対象注文のデリバリーサービス期間における最低賃金法が定める最低時給に比例して換算され、最低時給の1.25倍より低く、かつ保証金額の新台湾ドル45元より低くなってはならない。」と規定している。違反した場合、所轄官庁もしくは目的事業の所轄官庁によって新台湾ドル2万元以上10万元以下の罰金が処される(第24条第5項第3号)。また、報酬金額が第1項の基本報酬に関する規定に合致するか否かを配達員に確認させるため、本法第5条第4項では、デリバリープラットフォーム業者は報酬の明細表を提供し、報酬の総額、注文ごとの報酬計算方法とその金額、法によりもしくは双方が約束した控除できる項目とその金額、実際に支払った金額などを明確に記載しなければならないと規定している。

2. デリバリープラットフォーム業者が配達員に不利な決定を下す(第7条第2項)、紛争解決メカニズムの確立(第9条):デリバリープラットフォーム業者が勝手にデリバリーサービス契約を解除したり、配達員の権利を停止したりするなど不利な決定を回避するため、本法第7条第2項では、デリバリープラットフォーム業者が配達員の権利に影響を与えるような不利な決定を下す場合には、その理由を配達員に説明し、その理由につき立証責任を負い、第9条に従って配達員に異議を申し立てる機会を与えるものと規定している。これは、配達員の労働権および手続きの正当性を守るためである。

3. デリバリープラットフォーム業者の法定保険加入義務(第10条):配達員がデリバリーサービスを提供する間は道路を頻繁に使い、交通事故および人身安全などの高リスクに直面することを考えると、配達員が交通事故に遭った場合の人身と財産の損害が保険を通して適切に補填できるよう、本法第10条第1項では、デリバリープラットフォーム業者は、デリバリーサービス契約を締結した配達員に団体傷害保険と賠償責任保険を提供しなければならないと規定している。このような保険に加入する前に、配達員はデリバリーサービスを提供することができない。

4. デジタルオフラインの権利(第11条):配達員のオフラインの権利を保護し、サービスを提供する意向を尊重するため、本法の第11条では次のように規定している。デリバリープラットフォーム業者は、指定された時間帯に配達員を強制的にオンラインさせたり、本人の意思に反してオンライン状態を維持させたりしてはならない。さらに、デリバリープラットフォーム業者は、配達員がデリバリーを拒否する、またはオフラインして休憩することに対し、不利益に扱ってはならない。違反した場合、直轄市、県(市)の所轄官庁によって10万元以上50万元以下の罰金が処される(第24条第1項)。

5. 自然災害で営業停止になった時の通知義務(第15条):配達員が主にバイク、自転車などの交通手段でデリバリーサービスを提供することから、自然災害発生時にデリバリープラットフォーム業者が引き続き営業を続けたら、配達員の交通安全や人身安全がリスクに陥るおそれがある。そのため、本法は第15条で次のように規定している。「デリバリープラットフォーム業者は、政府機関が自然災害のため出勤停止と発表した地域において、営業を停止するものとし、提携する店と配達員にも通知しなければならない。」違反した場合、直轄市、県(市)の所轄官庁によって10万元以上50万元以下の罰金が処される(第24条第1項)。

6. プラットフォーム業者は、配達員を配達安全研修に参加させるべき(第23条):配達員に交通安全を重要視するよう促すため、本法第23条では、「配達員がデリバリーサービスを提供する際に、交通所轄官庁が交通安全に大きく影響すると認定された行為を行った場合、デリバリープラットフォーム業者は通知された改善期限内に当該配達員の配達安全研修を実施するものとする。研修を完了するまでに、対象配達員にデリバリーサービスを提供させてはならない。」と規定している。違反した場合、交通の所轄官庁によって10万元以上50万元以下の罰金が処される(第24条第2項)。

上掲デリバリー法は立法院の第三読会にて可決され、総統による公布から6ヶ月後に発効する予定である。デリバリープラットフォーム業者は、所轄官庁に罰されないよう上掲規定を遵守し、関連義務を確実に履行することに留意する必要がある。

 

 

参考資料

1.  立法院第11回第4会期第16回会議議案の関連文書。

2.  「配達員権利保障およびデリバリープラットフォームに関する管理法」、立法院第三読会にて可決された。

https://www.mol.gov.tw/1607/1632/1633/87384/post