工商時報_名家評論コラム クリニックHPの「体験談」も医療広告に該当する?美容医療広告におけるコンプライアンス3つの基準

2025-09-04

美容クリニックは、ホームページやSNSにてビフォーアフター写真を添えながら素人やインフルエンサーが書いた体験談を掲載し、そこにワンクリック予約をつけると、親切で説得力のあるコンテンツになり、潜在的な消費者を容易に惹きつけることができる。しかしながら、規制上では、こういった体験談は大体「医療広告」とみ

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美容クリニックは、ホームページやSNSにてビフォーアフター写真を添えながら素人やインフルエンサーが書いた体験談を掲載し、そこにワンクリック予約をつけると、親切で説得力のあるコンテンツになり、潜在的な消費者を容易に惹きつけることができる。しかしながら、規制上では、こういった体験談は大体「医療広告」とみなされ、厳しいコンプライアンス要件を遵守しなければならない。本稿は、クリニックとそのマーケティングチームが参照できるよう、関連規制をまとめてみた。

一、「医療広告」とは?実際に勧誘していれば名称は関係ない

医療法および衛生福利部の通達によると、メディアを用いて「医療業務の宣伝」、「患者の勧誘」を行うことは医療広告に該当する。その題名が「口コミ」、「コラム」、「アンボクシング(開封動画)」又はインタビュー記事、読者の投稿で表示しても、医療広告の規制対象になる。言い換えれば、コンテンツの見た目の形式ではなく、その内容によって法的地位が決まるということである。

二、掲載のできるとできないもの

ネットで掲載されている医療広告は紙媒体の広告より規制が少なく、医療機関とスタッフの情報やサービス内容、医療と健康知識などを取り入れてもよいが、次に挙げる「レッドライン」の1つでも触れれば、違法のリスクが高い。1.最高級/保証の言葉遣い:例えば「唯一、オリジナル、最先端、治癒保証、即効性、再発なし」。2.価格プロモーション:例えば「期間限定、早期割引、抽選、無料治療のおまけ付き、グループ購入、無金利分割払い」など、利益で患者を誘致すること。

3.ビフォーアフター写真の対照(BA)と、「今すぐ予約する/割引コード」と並べて購入を促すこと。4.リスク開示の不備:適応症、禁忌、副作用、効果の違いを説明しておらず、効果のみ表示すること。5.未検証もしくは未許可事項:許可されていない技術や医材を主張したり、又は「国内最初」などの文言で期待を高めたりすること。

三、「体験者の口コミ」のコンプライアンス要件

口コミは非常に説得力のあるマーケティング戦略であることは言うまでもない。リスクを軽減したければ、次の3つのステップに従って口コミの内容を改善することを提案する。ステップ1:他者の視点で考える - プロモーションVS健康教育:誇張されたプロモーション手法を健康教育の視点に置き換える。

ステップ2:補足-リスクをはっきり説明する。投稿の中で、禁忌(妊娠、血液凝固障害など)、よくある副作用(赤みと腫れ、あざ、痛み、色素沈着など)、効果の違い(年齢、皮ふの状況、生活スタイルが影響を与える)を明確に表示する。ステップ3:曖昧さ回避-高リスクの文言を削除する。「期間限定割引」、「無料治療を贈呈」などのフレーズを削除する。施術前後の写真を掲載する場合、予約リンクと一緒に掲載せず、使用目的を明記した患者の書面による同意を取得する必要がある。

四、「コンプライアンス遵守型マーケティング」の構築:

美容医療のマーケティングは不可欠だが、検証可能な事実と充分なリスク開示をもとに「説得」を行う必要がある。一番いい方法は、マーケティングのSOPを確立することだ。例えば、キーワードと掲出でのダブルチェック:Google/Metaの広告文に割引、保証などを言及してはならない。広告を掲出する前に「禁止ワードリスト」にある文言の有無をチェックすること。

コンテンツの内容が本気で患者にいいことを考えれば、自然にコンプライアンス遵守となる。

この文章は「名家評論コラム」に掲載。https://www.ctee.com.tw/news/20250904700112-431308